福島の今。放射能教育に対する怒り

まとめ

 福島県では放射能教育があまり進んでいない

 

放射能に対する無知が招いた被害

私はフクシマの問題は日本の放射の教育の失敗が原因であると思っています。幸い、放射能による直接的な人体への被害は少なかったと思います。しかしながら、福島から来たというだけの謂れのない差別、農作物への風評被害など間接的な影響が多いと思っています。

下記は、福島の方々の声です。

すべての子どもたちが福島に生まれたことを誇りに思えるように / 南相馬・番場さち子さんに聞く / 服部美咲 | SYNODOS -シノドス-

【被曝リスクを検証する(上)】命奪うのは放射線ではない 10万人検査の医師が報告した真のリスクとは(1/3ページ) - 産経ニュース

 

しかしながら、放射能教育があまり出来ていない。福島県ですら正しく事実を公表していくことが出来ていない。このことに強い危機感を覚えました。

原発事故後の福島県の責務

除染についてチェルノブイリに対応策を学びに行ったように、今後は福島が原発事故への対応のモデルケースになると思います。そのときに、なぜあそこまで被害が生じたのか、除染をどう進めたのか、この教訓を今後どう活かしていくのか。単なる科学的事実だけでなく、実際の事例を踏まえた学びを福島県は、日本は発信していく責務を負っているのだと、思っています。

 

福島県での放射能教育の実態

しかし、福島県が設立した放射能教育の学びの場である福島県環境創造センターはそこには全く届いていないのではないかと感じました。その理由として、以下に3つあげています。

 

一つ目は学びの場がなかったところです。冒頭には福島第一原発の模型がおかれていますが、当時の状況を示すだけで、なぜあそこまで被害が生じたのか、その教訓が他ではどのように活かされているのかなどが示されていない。ただただ、恐ろしい事故が起きた畏怖の象徴として祀り上げられているように感じました。

 

二つ目は施設が発信するメッセージがわかりにくかったところです。津波による被害、放射能による被害、脱原発による新エネルギーの創造という3つの文脈が出てきたのですが、それぞれ具体的な数字や当時の状況や現物、今後のビジョンを示すわけでもなく、3つの言葉以上のものをあまり感じませんでした。

 

三つ目は、放射能の恐ろしさを無駄に増長していると思えたムービーです。映像では、放射能は遺伝子を壊すという事実を伝えながらも、福島での被爆量は既に身体に害のある水準ではないという事実のメッセージが無かったり、米も「全量全袋検査して基準以内のものだけ出荷している」という表現からまだ放射能の基準を超える農作物もあるのかというメタメッセージが読み取れてしまったりしていました。事実2014年以降米では1袋も基準値を超えるものは見つかっていない(下記参照)。

 

harukaueda.hateblo.jp

 

 

以上のことから、私はこの施設に対して怒りを覚えていました。

 

〇関係者の方の声

しかしながら、上記の表現が精一杯であるということを関係者の方から話を聞きました。ムービーの内容なども一言一句全て精査され、圧力団体によるクレームを受けないようにぎりぎりの調整をしているとのことでした。

 

〇まとめ

フクシマでの問題は、放射能への無理解から来る拒否反応だと思っています。TOKIOの方々は福島の農作物の安全性をアピールしています。また、昨日には日英2+2での会談の際に、ジョンソン英国外相が福島の100%桃ジュースを美味しそうに呑んでいるところを河野太郎外相がTwitterで発信しています。

 

こうした、放射能に対する事実の発信をすることこそ、国の責務であると感じました。